重なる重なる

昔、海外で学生になった時、別な人から同じことで12時間中に3回くらい怒られてびっくりしたことがあります。

しかも実際には無実であった話。

ドキドキの新入生です。学生証を作る時、新入生は自分でいろいろ入力して、申請します。カテゴリーなど何もわからない中、四苦八苦して入力しました。留学生も多くはなかった時代、この記入が求められる自身のカテゴリーというもの、今では規則的に入力する内容が決まっていることを知ったものの、当時はむしろ辞書を使ったことで、意味不明になった入力項目がたくさんありました。

それでも最初の登校日に、ちゃーんと学生証を受け取れました。そしてそのままそれで3か月、学生枠(無料)でバスに乗ったりフェリーに乗ったり、図書館に行ったり無事に暮らしていました。

フェリー乗り場

ところがある日の休日のこと、フェリーに乗ったとき、フェリーのお姉さんに「あなたは学生枠(無料)で乗船できないわ」と怒られました。

私びっくり。今日まで良かったのに?学生なのに?

お姉さんに一生懸命説明するも、頑として「今回は罰金は取らない。正規料金を払いなさい。そして帰ったら学生センターに行きなさい」と厳しい表情。

で、行きはそのまま、おかしいな、おかしいな、と、首を傾げつつも友達とフェリーで出かけて行ったわけです。一緒にいた友達も、目を白黒させるものの、状況が分かりません。

それから出かけ先から、別な場所に移動するフェリーの中で、再度同じように怒られました。2回目はさすがに何を怒られているかはわかりました。どうも無料乗車できる学生は「full time」の学生だけであるらしい。私は「part time」の学生証だというのです。なるほど確かにpart timeと書いてある。

そして、3回目、学生センターに行くことにして早めに友達と別れて乗ったバスでは完全に説教を受けました(バスは大丈夫かと思って学生証を見せて乗ろうとした私でした)。罰金についても長々説明を受けました。ちなみにその国(AUS)で、キセルは当時罰金400ドル。学生にはびっくり無理無理なショックな価格。たまの贅沢は3ドルの台湾ジュースだった時代。

またか、と、意気消沈と、わけわからん、のトリプルパンチの私を見て、バスの運ちゃん、同じ対応。「学生センター、行くんだよ!」

その日に3回、3か月間のキセル疑惑で3人の大人に怒られた学生だった私。すっかりしょんぼり。

そんな馬鹿な、という気持ちで、バスを降りたその足で学生センターに駆け込みました。

学生センターの学生登録管理課のお姉さん、かくかくしかじか、と説明する私に「名前は?学生番号は?」と聞いてコンピューターでサクサク検索。

「あなた、full timeの学生よ。学生証が間違っているわ」同情的にお姉さん。ここでの登録が私のこの大学における身分であることは間違いないという部署で太鼓判を押されて、よかったーと、ようやく安心の私。

学生証を作った場所に行くように、と言われて、そのまま学生センター奥の別なセクションへいったら、学生証を渡してくれたおばちゃんが。

「あのね、full timeの学生なのに、part timeになっているって。」とぼそぼそいう私に、おばちゃんはおばちゃんでコンピューターを再チェック。ところが…!

「あなたはpart timeよ!私は間違ってないわ!」

え、え、とうろたえる私。しかし学生センターの学生登録管理のお姉さんがそういったんだよ、と粘る私。

学生証を作るおばちゃんは学生のカテゴリーを管理はしていない。

引かないおばちゃんを前に途方に暮れる私。しかし、この時ふと心当たりが。おばちゃんが見ている画面って、学生証申請の時、私が自分で入力した画面のような…。

学生センターってそもそもあんまり開いてなかったうえ、キャンパスが違うところにあったんです。その日にもらえなかったら、また来るのはすごく大変。これは粘るしかない。

みかねたのか、やり取りを見ていたお兄さんがおばちゃんに「今は学生証を作り直してやりなよ。違ったら連絡とればいいだろ?」と言ってくれました。お兄さんありがとう!(今はきっとおじいさんね)

おばちゃんはお兄ちゃんに説得されて、学生証を作り直してくれました。

寮に戻って、学生証を申請したweb pageを急いで開きました。

そこでは一年未満の枠で学生になっていたこともあり、「part time」か「full time」選ぶ欄で、part timeかな?と思って、part timeを選んだのは私自身ということを思い出しまして…。

私かぁ~!!速やかに訂正しました。。。part timeって夜間クラスとか定時制の学生のことだったんです。

あぁ、とってもしょんぼりな一日で、こんな年になっても覚えているわけですけど、原因は私自身。一応は友達と遊んで、顛末をしった友達にも慰めてもらいました。まぁ、こうやって書くことになっているわけですから、人生は経験。。。?

というわけでもなく、若い頃の過ちは、全部じゃないけどある程度はどうでもよくなるのが、年の功なだけなのかもしれないです。

面白いでしょ。何事もなく過ぎた3か月後に突然同じことで別々な時間帯に別々な人から怒られたんですよ。そろそろ間違いに気が付いて学生証を作り直せという啓示だったのかしら。

マジ、しょんぼりでした。

でも人生、マジしょんぼりな出来事って、本当にしょんぼりなくらいいっぱいありました。思い出したらなんだかしょんぼりしてきました。

しょんぼり。

年の功って、たいした力ないですね。

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