aurora borealis

沈黙が漂う、寂しい晩に、瞼を閉じる

静かで、深くて、どこまでも落ちてゆく

弄られ、呑まれる闇の中

強くあらねばならなかった彼の人たちの痛みと悲しみを旅する晩

*

眼前に出現する風をはらんだ光のカーテン

それは出航前の船の帆のよう

誇り高く、侵しがたい

それは笑んだ女神の衣のよう

気高く、気まぐれ

氷を踏む強き舞人

嵐に向かう揺るがぬ瞳

*

雪国の闇と静寂

あぁ、今晩、暖かな火の傍で歌い騒ぐ仲間が欲しい

あぁ、今晩、貴女が一人でなければいい

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