伏見奉行所跡
散歩の話です。
さて、伏見指月城跡地へ散歩へ行ったついでに、回って伏見奉行所跡へも行ってきました。
地名が伏見常盤町。
その昔源義経のご母堂、常盤御前が平家にとらえられた「常盤就捕処」は伏見奉行所の石垣の傍にあり、桃陵団地から御香宮まで続く広大な奉行所だったようです。
室町時代にうまれた曲舞である幸若舞という演劇には伏見常盤というお話があります。
中書島から丹波橋にかけた一帯が、伏見桃山城の城下町。
平安から太平の江戸時代まで、それから、竜馬の寺子屋や明治天皇陵まであるので、京都の南東伏見区エリアは、現在のごくありふれた街並みに反して、なかなかに歴史を濃縮しているエリアです。
これまた近代的でありふれた商店街ですが、大手筋、納屋町商店街も500年の歴史があるそう。
市内からはずれ、伏見稲荷からも外れ、なにやらひっそりした名所ですが、地酒と竜馬さん人気で辛うじて観光地の仲間入りをしている、とても日常的な空間がそこに広がっています。
帰りは油長という宇治田原に自社農園をお持ちの喫茶店でのんびりお茶して帰ってきました。
天井が吹き抜けになってて、家族経営の中に工夫が凝らされたパフェで大変親しみやすい場所でした。
春の疎水沿いの桜も素晴らしかったし、京都の片隅で人々が行きかう混沌として懐かしい「日常」を見たい方がいたら、お勧めしたい一画です。