Vogueの美
ちょっと面白いな、と思いましたので、紹介します。
老若男女に通じると思います、「美」の話。
私には幼い子の語る言葉が、たぶんずっと生物として正しい感覚で、年齢とともに「美」は「文化」という衣をまとって言っていると感じました。
命の輝きは生まれた瞬間が一番明るい。だからすべての赤子は美しい。その美しさはもちろん造形ではなく、人格でも性格でも風格でもなく、ただ生きる命の輝き。
老いた私たちは、悔やみ嘆き恥ずかしさやというものを自分の一部にまとって、さまざまな色を持つ。きれいな色もそうでない色も、時にはきれいな色がまじりあって汚い色になることもあれば、汚い色の中に何とも言えない味わいが生まれることもある。
木は美しい。蓮の花が天に向かって咲く様。トンボは美しい。甲虫も美しい。空は美しい。シカは美しい。カラスも美しい。魚も美しい。イソギンチャクも美しい。カビも美しい。DNAも美しい。
わかりきっていることでもあるけれど、日常では意識しないことでもあると思います。生につながることはすべて美しい。そう感じるように私たちは造られている。
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年齢を重ねることは生を失う過程だけれど、精一杯生きている一瞬一瞬の積み重ねです。
私たちは年齢を重ねるとともに、どんどん美しくなるように、作られていると思います。
そうは感じない人も、感じることができない人も、逆に日々感じている人もいると思うけれど、ただ私はそれを祈るように願っています。ただ願っています。
老いたものの美しさには秘密があるんです。
それは多くの人たちが、誰かのために生きていること。何かのために生きていること。
介護する親、まだ小さくて手のかかる子、成人した障害のある我が子、、、
自分らしく輝くことさえ難しい人生の数々の試練の中で培われた、その人たちが持つ、美しさ。