ノルウェーの乳製品
手ごろな値段で、ご当地シリーズがあって、意外に地域によって味が違うというので、旅をするとアイスクリームを、冬も夏も食べるのです。
旅してなくても食べてますけど…。
私はノルウェーに行く前、北海道のイメージから、寒い国では乳製品がおいしい、という強い先入観を持っていました。人生で食べた一番おいしいアイスクリームは、カナダのプリンエドワード島だったので、あながち間違いでもないかもしれなのですが。。。が。。。が。。。!
老いてから行ったにもかかわらず人々に、友達、仲間として受け入れてもらえた素敵な国ノルウェーのアイスクリームは、
…美味しくなかったのでした。
代わりに思い出が甘いかも!?と書いてて、あ、いや、苦い思い出もありますな。
ともかく色々、数年ぶりに近しい人間関係、つまり社会という輪の中に入れていただいていた時期でした。滞在中のこともまたお話ししましょうね。
さて、旅の途中で、3か月ノルウェーで暮らしました。
異常気象の夏で、日本は40度越えが日常茶飯事でしたが、ノルウェーも酷暑でアイスクリームにはもってこい!?
その年、60年に一度の大不作に陥ってしまったほどの異常気象に耐えたノルウェー。
そういう意味では、あまりにひどい夏だったのに、太陽と空と緑がとても美しかった国。
何故って、ノルウェーの酷暑は25~27度。
そのことを日本の友人や家族にも語れなかったくらい申し訳なく感じた母国の夏でしたが、その夏をスカンジナビアで過ごせた自分の幸運に感謝したものです。
最初のアイスクリームは、到着直後に街を案内してくれたブラジル人の男の子に、何かお礼がしたくて、コンビニみたいな店で買いました。15クローネくらいだったかな。
大きくて白くてトッピングもつけてもらいましたが。。。なんか粉っぽいお味。
安いから?
2回目のアイスクリームは、そのころお世話になっていた研究所の受付のC嬢と、Drøbak(知る人ぞ知る、サンタの里)で、一つ60クローネのアイスを買いました。お味は…
ムムム、やはりパッとしないな。
てことは、値段じゃないですね?
3回目、4回目と、何回か食べましたが、こちらはスーパーの一般家庭向けファミリーパックのアイスクリーム。メジャーなのはエスキモーとかなんとかいう名前の会社が販売しています。フランスから来た若い女性が進めてくれたその会社のキャラメルアイスもいまいち。
滞在中、唯一美味しかったのは、ノルウェー人が買ってきたアイスクリーム。さすが現地の方。グルテンフリー、ラクトースフリーでしたが、メーカーは。。。あら、なんだったかしら。でもやっぱりスーパーマーケットアイスでした。スーパーもピンキリですものね。でもこれも絶品というわけではない。
基本的に小麦が多い気がするんですよねぇ。小麦好きですが、アイスクリームが小麦っぽいのはちょっと。あと、空気が少ない??どうもつくり方が違いそうです。
北国に期待し過ぎた?
カフェで買ってた35クローネのアイスは、ランチを一緒に食べていた友達の姿があるし、スーパーのアイスには職場の仲間とハウスメイトの笑顔があるし、高級アイスにもC嬢やA嬢の笑顔があって、どれもスペシャルなアイスですけど、一人だったらがっかりしたかもしれない、というのがアイスクリームの感想だったのでした。。。
でも、牛乳は想像を超えるバリエーションでした。
普通のミルクも乳脂肪量が事細かく分かれているミルクがたくさんあるのですけど、私のお気に入りはkulturmelkです。培養ミルクって意味ですよ。ヨーグルトではないのですね。ヨーグルトもおいしかったですけどね。
英語圏ではサワーミルクというらしいですが、サワーミルクと味が違う、とドイツ人の子は言ってました。バターミルクはドイツにあって、ノルウェーにはなかったようです。
またTettegrasの葉を入れて作るトーテというミルクも飲みました。kulturmelkと味はほぼ一緒です。険しい高い山でミルクを絞ったお百姓さんが、ふもとの村までミルクが悪くならないように、大きなミルク缶にTettegrasの葉を入れて発酵させながら運んだそうです。ノルウェーのような寒い国でもミルクは傷みやすい飲み物なのだなぁ、と感慨深く教えてもらいました。これを教えてくれたのは、とっても自然派なハンガリー人のA嬢。
このトーテは、スーパーなんかじゃ見つからなくて、オスロの食の祭典でようやく見つけて購入できました。日進月歩の技術日々取り入れているように見える、ハイテクカントリー、ノルウェー。
なのにハッとするほど、人は古き良き時代を懐かしみながら暮らしていました。山を愛し、トレッキングを愛し、(体力的に)強くあることを目指す人の多かったノルウェー。
最後に、皆さんがお好きであろうチーズ。ノルウェーにはキャラメルチーズと呼ばれる、茶色くてやや甘いチーズがあり、外国人がこぞって買います。ちゃんとノルウェー人も買います。毎日ランチのサンドイッチに入れている方もいました。アダムさん。
自然に甘くなるそうです。発酵の不思議、菌の特別さは、本当にノルウェー特有のチーズです。
とはいえ、実は私はあんまり。。。
赤くて丸いパッケージの帽子のような形、とノルウェー人が笑う円錐形のクリームチーズがありますが、こっちはまろやかで好きでした。キャラメルチーズの方が、代表的だそうですが…。
もともとハード系のさっぱりした、でもミルキーでマイルドなチーズが好きなので、個人の好みの話です。ふふ。
というわけで、アイスクリームは美味しくなかったですし、ヨーグルトにはバリエーションがありませんでしたが、乳製品はやっぱり充実していた、といっても良いのかしら。ミルクが充実してればね…。
バターはそんなに種類があるようではなかったです。
あと一つ良いことを教えますと、アイスクリームは大事なので乳製品についてお話ししましたが、ノルウェーのパンは、本当にほっぺが落ちました!特にDrøbakのパン屋さんは、本当に本当においしいです!