(shop)宇治 Amatista coffee(京都 宇治)

コーヒ講座に通っていたのですが、コーヒというのは不思議で、カフェで飲んでおいしさに感激してその豆を買って帰っても、家で淹れると同じ味でない、などといったことがままあります。

アメリカ東海岸で飲んだカフェラテ

コーヒーの淹れ方も、透過式と浸漬式だとか、フレンチプレスやネルドリップ、ペーパードリップ、パーコール、サイフォン、水だしなど、いろいろと、幅広く、人によっても蒸らしたり蒸らさなかったり、蒸らし時間が違ったり、温度が違ったりと味が変わる原因は多岐にわたるものの、美味しいコーヒーを飲んで、そのコーヒーを飲みたいと思って買って味が違うと、やはりなんとなく微妙。

フランスにいた時は、シリアの友達がシリアコーヒーをよく淹れてくれました。スイスで鉄瓶を教えてくれた素敵なリビア出身の奥様は、毎朝リビアコーヒーを入れてくれました。カルダモンが入っているんですよ。親が淹れてくれていた家族のコーヒーが、やっぱり飲みたくなるだそうです。それはそうですよね。日本人がやたらお米の違いを話すのと同じことです。

私は良く半分冗談で、コーヒ講座に6か月通った、と周りに話しますが、実は一か月に一回の講座だったので、6回 x 3時間半の講座に通っただけでございます。でも、モカマタリをベースに、浅煎りから深入り、温度や蒸らし方で味がどういうふうに変わるかなど、とても楽しい講座でした。

当初は、はやりもあって、さらにかっこいいというイメージも手伝って、深煎りの苦いコーヒーが好きだと語ってた私ですが、長く付き合ううちに、苦いコーヒはー実は苦手ということがわかったり、長く付き合えば長く付き合うほどに、形の変わる私とコーヒーの付き合いです。

20代の頃は、レポートや課題が多いときはやたらコーヒーが欲しく、そうでないときはがぜん紅茶。

30代の頃は、割とインスタントも多用。ハーブを学び始めた時期でもあって、カフェインを取らないよう心掛けていました。

それから40代から今日まで、基本的に浅煎りから中煎りの南米コーヒー豆を愛飲しています。

海外にいるときは、ミルやドリッパーなどないので、インスタントかカフェか、友達が淹れてくれるコーヒーにしか触れ合うことがありませんが、そのことで学びが広がることも良かったです。カルダモンなどフレーバーがある中東のコーヒーや、浅煎り主流でパーコール式で淹れられる北欧のコーヒーなどは、日本ではまだまだ身近でないので、供されない限り出会わなかったと思います。これも感謝の文化との出会い。

日本はファディやカルディをはじめとした量販店、またカフェでも豆の販売をしていて、コーヒー豆は手に入りやすいうえ、私自身、道具も一式持っています。私はコーヒーにお湯を注いで一番の、豆が膨らむのを見るのが好きなので、日本では自分で淹れることも多いです。若い頃は焙煎したてかだけを確認して、後は値段をみてコーヒー豆を買うばかりでした。実際は焙煎4日目くらいの豆が一番落ち着いているそうですし、浅煎りだと、内包する二酸化炭素も減るのであまり膨らまないそうです。まぁいずれにしろ、今でこそ、コーヒー専門店が日本中にあふれていますが、なんにしろ私が若い頃、日本の喫茶店の主流コーヒーはアメリカン。好みのコーヒー豆を見つけて自分で淹れる意義はかなり大きかったですよ。

煎りかたや、状態で大きく変わる、コーヒー豆のふくらみは、毎日の小さな創造と発見だなぁ、と思っています。

宇治に10年住んでから、京都に越して、京都に越してからも、今日まで私が珈琲豆を買っているコーヒーショップがAmatista coffeeさん。

当初は、宇治にはコーヒ豆を売っている店が一軒しかなかったから、という単純な理由でしたが、良質の豆が手に入ります。

AMATISTAさんになったのは、2,3年前のことです。その前は宇治鄙庵さんというお店でした。経営されているのは全く別な方ですが、鄙庵のころと取り扱品が同じものも多いです。宇治にあるカフェのほとんどがここでコーヒー豆を用意しているようです。

フェアトレードで、コロンビア人のご主人が現地の農場で買い付けている、あちこち比べてみましたが、よそと比べても大変きれいで美しいコーヒー豆です。

日本人の奥様とコロンビア人の旦那様のお二人で経営されていて、二人とも笑顔がきれいな素敵なご夫婦で、コーヒーの研究にも余念なく好みの相談にも乗ってくれます。人とコーヒーの味の趣味が違ってなかなかこれぞ、という豆がない、とか、家で淹れてみたいのだけど、どれから始めていいかわからない、とか、ありましたら、ぜひ足を向けてみてください。フェアトレードでありながら、それにしては価格もお手頃なのも魅力です。

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