(museum)アサヒビール大山崎山荘美術館
京都と大阪の境にある大山崎山荘美術館が開館25周年記念をしています。
https://www.asahibeer-oyamazaki.com/tokubetu/43158/
大正時代建築の素敵な山荘の姿を見るにつけ、当初ここにお住まいだった方は満ち足りていたろうなぁと思います。わりとどうでもいいポイントですけど、お風呂場が2階というのもいいですね。湿気対策万全で。おしゃれなだけでなくなかなかに実用的に快適そう。
美術館になって、まだたった25周年しかたってなかったのねぇ、と感慨深く、ぶらぶら足を運んでみました。
山の中腹にある、緑豊かな美術館は、ピクニックがてら出かけるのもとても素敵な、本物のモネやゴッホ、クリムトの作品を楽しめる貴重な美術館です。バーナードリーチや河井寬次郎の作品も豊かです。
印象派前後の絵画が好きですので、今回の展示は大変満足でした。モネの睡蓮の連作は、パリのオランジェリー美術館を習って展示しているのかしら、と、まぁ設計は彼の安藤忠雄氏いうことでオリジナルの着想かもしれないですが、そういう印象を持っています。学芸員の方が工夫を凝らして展示の仕方を決めていらっしゃることもあるんでしょう。にこにこ眺めてきました。
曇りの日に行きましたが、山荘にいた間だけ、幸運にきれいな青空になり、お日様に光る葉っぱや珍しい小鳥など見れたのも嬉しかったです。山吹や小手鞠も満開で。
喫茶室ではアサヒビール美術館らしく、ビールとかビールのパウンドケーキなどが楽しめます。しかし、この会期中は珍しくケーキが2種類、特別に提供されます。
このうち一つがガトー・ヴェール・ヴェール(緑緑のケーキ?)、ほうれん草のケーキです。モネが書き残したレシピをアレンジしているそうです。確かに、どこかでモネの好物だったと、何かの本に書いてあったという記憶があって、興味を持って注文してみました。
ピスタチオクリームをふんだんに使った大変リッチなケーキです。このレシピ、ほんとにモネが書き残したの、とちょっとびっくりするくらい。肖像画のお爺さん、自分でこのケーキ、焼けたのかしら。でもモネって、近代の人ですから、そりゃまぁ、お料理男子でもいいし、凝ったリッチなケーキもありなのかしら。。。むしろ奥さんのアリスさんのレシピじゃないのかしら。。。と、食べながらついつい考え込んでしまいました。
Le gâteau vert-vert で検索すると、なるほど確かにモネと関連付けしたフランス語のサイトもたくさん出てきました。バラの花びらがいっぱい飾ってあるものが多い。しかしざっと見た感じ、ほとんどに「モネのイメージで…」と書いてある気がします。ってことは、モネはレシピを書き残していないのか、よほどレシピがいい加減(再現できない)だったのか…。
フランス語サイトに出てくるケーキと、大山崎山荘喫茶室のケーキは、うん、まぁ似ている気がします。
とりあえず、運ばれてきたケーキを食べながら一口ごとに、モネとほうれん草のケーキの関係について、どんどん疑問が膨らむケーキでした。近代の人だし、きっと根拠となるものはある出来事などがあるんですよね。いつか見つけてみたく思います。
珍しいケーキなので、行かれたらぜひチェックしてみてください。
せっかくなので。ル・モンド紙(新聞)記載のほうれん草のケーキのレシピ。 Pour 8 à 10 personnes (8-10人分) Préparation 1 h 30 ; repos 1 heure ; cuisson : 30 min. 3 belles poignées d’épinards frais. Pour la génoise : 5 œufs, 180 g de sucre, 80 g de farine, 80 g de fécule de maïs, 75 g de beurre salé ramolli, 60 g de poudre de pistache, beurre pour le moule (moule à manqué de 20 cm de diamètre). Pour la crème à la pistache : 100 g de beurre doux, 100 g de pistaches non salées, 3 c. à s. de kirsch, 60 g de sucre glace, 2 œufs + 2 jaunes, 2 c. à s. de fécule de maïs, 10 cl de lait. Pour le décor : 200 g de pâte d’amande verte, pétales de rose frais (ou cristallisés), pistaches entières. 170度で20分から30分オーブンで焼くようです。これもモネのイメージに合わせて、パリのパティシエMathilde Bignon氏が考案したレシピとのこと。 モネ、本当にレシピ書き残しているのかしら…。(そのレシピが知りたい)