スコーンの話(京都のお店)
気のせいか、何やら最近スコーンが再び脚光を浴びているような気がします。
パン屋さんに売ってはいるけれど、アフタヌーンティーで出ては来るけれど、これまでそこまで脚光を浴びている印象のなかったスコーン。
京都ではクリームティーなるものが、1,2年前に登場し、いくつかの喫茶で主役を張っているようです。
スコーンを愛して何十年もたちますが、これは大変画期的な事態だと判断しました。ほんとに。というわけで、本日はスコーンについて最近気が付いたことのよもやま話。好きなことって書きたくなるものです。もしかしたら興味を持つ人もいるかもしれない。。。
さて、スコーンについての最近の学びといえば、本屋さんで立ち読みしたアフタヌーンティーが2万円も3万円もする東京のホテルのシェフの話。それによりますと、ホテルスコーンはサクサクで、家庭のスコーンはふんわり、ということでした。初耳。
しかし、小さいころに食べて私の心つかんだ、パン屋さんのスコーンは、ホテルじゃないですがサクサクでしたよ?
と思いつつも、かつて1ポンドが馬鹿みたいに高かったころ、イギリスで食べたスコーンはすべてしっとりふわふわスコーンで、今いちピンと来ず、微妙にがっかりしたことは確かです。イギリスでホテルアフタヌーンティーを試すには懐が寂しい若者であった私は、イギリスではお菓子屋さんやカフェのようなところで、1ポンドや2ポンドの、相場以下とは思いませんが、現地にしてみれば本当に家庭のお茶レベルのスコーンしか手に入りませんでした。東京のホテルのシェフは正しいのかも。
京都なら、国際会館のプリンスホテルで食べたスコーンが記憶に残って美味しかったです。はい、サクサクでした。京都に住んで10数年、一位に君臨を続けている北山紅茶館のスコーンももちろんサクサク。ニュージーランドレシピという北山紅茶館のスコーンがサクサクで、昔オーストラリアで食べたスコーンもサクサクで、ノルウェーのスコーンもサクサクで、イギリスとアメリカがしっとりふわふわだったので、私はスコーンは国によって粉だか焼き加減だか好みだかが違うんだとばかり思っていました。
どうなんでしょうねぇ。ちゃんとどの国でも複数のお店で味見しております。
スタバはふわふわ、リプトンも悪くはないけどどちらかというとしっとりふわふわです。アメリカとイギリスでしょう?
国ごとの違いといえば、5年前までフランスではスコーンなど影も形もなかったのですが(イギリスとあんなに近いのに!と思っていました)、その後2016年あたりからパン屋で登場するのに気が付くようになりました。初めてフランスでスコーンを見たときはビックリしたものですが、2018年に通りすがった際には、それこそあちこちで販売されていて、日本だけでなくフランスでも大ブレーク中…。なのに、2016年、2018年と、彼の国を通り過ぎる度にずっと注目していたものの、どうもいまいちタイミングが合わず、食べたことのなかったフランススコーン。
昨年末に気が付きましたが、Paulで販売していますね!月替わりかシーズン毎かは判別しませんが、フレーバーを頻繁に変えて1種類必ず置いてあるようです。私がフランスにいたころはもちろんPaulにもスコーンはなかったので、大変びっくり。これまでに2回購入しましたが、サクサクです。
シュガーコーティングがあることが多く、クロテッドクリームやジャムは必要なく、普通に甘く、そのまま食べるようになっています。お値段も手ごろなので、最近よくチェックしています。もしまたフランスに行く機会があれば、現地でも試してみたいですが、 レシピは似ているに違いない、と思いがけずフランススコーンを手に入れてホクホクです。
美食の国が、しっとりふわふわでなく、サクサクスコーンを選んでくれたことにもにっこりでした。
そして、ともかく本日はスコーン再ブームを祝して、京都の新しいスコーンのお店を一軒探索してきたのでその話も。
Tea Room Kikiさん。嵐山に昨年できたお店のようです。ラジオで紹介されていて行ってみました。
こちらのスコーンは、バターと生クリームをふんだんに使っていそうなしっとり系。サクサクはしていないけれど、ふわふわとサクサクの中間くらいのどっしり感があって、なかなか好印象。
サンドイッチも含めて、料理もスコーンもいい材料を使って丁寧に作られていることが伝わってきました。しかもお茶がお替りし放題で、このお茶が美味でした!お代わりをお願いすると、高頻度で異なるフレーバーが楽しめるようになっている様子。紅茶は選べないのですが、2杯飲んで、2杯ともそれぞれに薫り高い美味しいお茶でした。これは高ポイントです。
飲み物はお代わりできると、休憩も本当にゆっくり過ごせますもの。
カフェ、食事メニューはすべて2000円前後とスコーンにしてはまぁまぁ値は張ると感じるかもしれませんが、そもそも写真の通りスコーンだけではないのでリーゾナブルと感じられました。これでお茶が飲み放題なので、普通にお得感がありました。お勧めします。
クリームティという言葉とともに、京都で増えつつあるスコーンカフェ。どうやら期待できそうなので、しばしスコーン探索に励んでみようと思う今日この頃です。もちろん感染対策もぬかりなくです。