2022-05-09 / 最終更新日時 : 2022-06-05 trobairitz 光(お話)雨の道に満ちる音 朝、雷の音で目が覚める。幼子が窓枠から頭を覗かせる。雲の中を踊る龍の姿が垣間見える窓の外をつぶらな瞳が一心に見ている。 雨が空気を洗って、塵はすべて地面に落ちる。地面はただ優しく受け止める。そういう様をただ見ている。 濡 […]
2022-04-30 / 最終更新日時 : 2022-05-09 trobairitz 光ズール族のビーズ ズール族は日本ではかなり知られるアフリカの部族の一つです。 南アフリカを訪れた際は、彼らの住む土と草でできた家や、観光産業としてのダンス鑑賞などに触れることがありました。大地に寝づいていたそれこそ持続的だったはずの文化が […]
2022-03-07 / 最終更新日時 : 2022-03-07 trobairitz 光(徒然)膨らむ主食 「米は炊いたらふくらむから、超うれしいよな」日に焼けた顔をくしゃくしゃに目をいっぱい細めて笑った海外で出会った無邪気な同国の友人がいた。 行き摺りだったけれど、しばらく一緒に旅した元気で屈託のなかったその友人が言った言葉 […]
2022-01-23 / 最終更新日時 : 2022-01-23 trobairitz 光フクロウばあさんの知恵の毛 フクロウばあさんは、コンクリートのビルの上の高い木のアパートの最上階に住んでいます。 生き物たちの様々な活動から、森林は減り、ばあさんの家の周りもすっかり住宅街。アパートの窓からは、1ブロックむこうにある小学校のグランウ […]
2022-01-16 / 最終更新日時 : 2022-01-16 trobairitz 光早春の贈り物 まだまだ冬将軍の面影の濃い森の中 ある晴れた日に大きな箱がアリ嬢に届きました。届けてくれた郵便屋さんの鳩も、普通は一羽で運ぶのにとても運べず10羽と郵便局員総出で運ぶ大きさです。 アリ嬢は箱を見上げてすっかり困ってしまい […]
2022-01-10 / 最終更新日時 : 2022-01-10 trobairitz 光形ないものを追う 今日は成人式でした。遅ればせながら2022年初めの投稿です。 皆様にとって幸多き年となりますよう、喜びにあふれた年になりますようお祈り申し上げます。 昨年、中世音楽の楽典を読んでから、礼楽の不思議を感じ、古典音楽の基礎は […]
2021-12-26 / 最終更新日時 : 2021-12-26 trobairitz 光(雑文)思い出とクリスマス 親戚の多くがクリスチャンだったので、小さいころはクリスマスは特別でした。 教会で聞く物語のようなキリスト生誕のお話も珍しく、そのあとのビスケットと葡萄ジュースも、兄弟と一緒に笑いあって楽しく、晩の食卓でいつもよりごちそう […]
2021-12-19 / 最終更新日時 : 2022-05-10 trobairitz 光冬の満月 まるで水晶球の中にいるようだ 見上げた空に満月が光り、そらを撫でるように雲が流れ 地球を、まあるく大気の層が包んでる 垂直に高く両手を伸ばしたら、水晶球の最初の薄膜に今にも届きそうだと思う 揺蕩うように、たなびくように、 […]
2021-11-21 / 最終更新日時 : 2021-11-22 trobairitz 光海鳥が舞う ルーン文字で氷を表す文字は’I’ (イス)、それは限りなく永遠で、限りなく澄んだ存在を意味する文字でもあるそうだ。 すべてが凍る、北の海岸を歩いていた頃、雨こそ降らなかったけれど突然に海が荒れ、冷たい海の表面 […]
2021-11-07 / 最終更新日時 : 2021-11-07 trobairitz 光秋の夜 養老孟子先生の唯脳論について昨年書きましたが、ふとこんなYoutubeを見つけました。 昔から人の世は今日に至るまで変わらないけれども、戦後は人の世と、人でない世が半分半分だったと。 ここで人の世は生者の世のことで、人で […]